「iPS細胞」という言葉を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。
ノーベル賞受賞でも注目されたこの革新的技術は、長年“未来の医療”として語られてきました。
そして今、そのiPS細胞が実際の治療として社会に出ようとしています。
世界初のiPS細胞製品が誕生する可能性
現在、日本国内でiPS細胞由来の再生医療製品が初めて製造販売承認申請されています。
2026年1月時点では、承認・販売されているiPS細胞製品はまだ存在しません。
しかし、もし承認されれば、
世界初の「iPS細胞由来再生医療製品」
が誕生することになります。
承認申請中の注目iPS細胞製品
心臓に“貼る”再生医療|クオリプス 心筋細胞シート
大阪大学発ベンチャーであるクオリプスが開発した、 重症心不全(虚血性心筋症)患者向けの再生医療です。
iPS細胞から作られた心筋細胞のシートを心臓に貼り付けるという画期的な治療法で、 血管再生を促し、心機能の回復をサポートすることが期待されています。
脳にアプローチする再生医療|住友ファーマ ラグネプロセル
パーキンソン病治療を目的としたiPS細胞製品で、 ドパミン神経前駆細胞を脳に移植します。
症状を抑える治療にとどまらず、 失われた神経機能を補う可能性がある点で注目されています。
すでに始まっていた世界初の臨床応用
2014年、理化学研究所の髙橋政代氏の研究チームが、 加齢黄斑変性患者に対し、 患者自身のiPS細胞由来の網膜色素上皮細胞シートを移植。
これは世界初のiPS細胞を用いた臨床手術として、 再生医療の歴史に刻まれています。
まとめ|再生医療はいま、確実に前進している
- 承認・販売されたiPS細胞製品はまだ存在していない
- 心不全・網膜疾患・神経疾患などで臨床応用は着実に進展
- 心筋細胞シートが承認されれば世界初の製品となる可能性
再生医療は遠い未来の話ではありません。
「いま、どこまで来ているのか」を知ることが、
これからの医療選択の重要な判断材料になります。
参照サイト(参照文献)
- 読売新聞:iPS細胞関連の最新動向(科学面)
- 朝日新聞:2026年に向けたiPS細胞製品の見通し
- 神戸医療産業都市:世界初のiPS細胞移植手術の事例
- MIX Online:住友ファーマ iPS細胞由来製品申請について
- 京都大学イノベーションキャピタル:クオリプスのiPS心筋細胞シート開発
※上記は各社公式・報道記事・研究機関サイトへのリンクです(外部サイトへ移動します)。